健診でLDLコレステロールが高いと言われたら|どのくらいから受診が必要?

「健康診断でLDLコレステロールが高いと言われた」
「LDLが140だったけれど、病院に行くほど?」
「LDL160はかなり高い?」
「LDL180だったけれど、薬を飲まないといけない?」
健康診断や人間ドックの結果を見て、このように心配される方は少なくありません。
LDLコレステロールはいわゆる「悪玉コレステロール」と呼ばれ、血液中で増えすぎた状態が長く続くと、動脈硬化を進める原因になります。
一方で、LDLコレステロールが高いだけでは、ほとんど自覚症状がありません。
そのため、
「体調はいいから大丈夫」
「去年も高かったけれど何ともなかった」
と放置されやすいのが脂質異常症の特徴です。
国分寺なみき内科クリニックでは、健康診断でLDLコレステロールや中性脂肪などの異常を指摘された方について、健診結果を確認し、必要に応じて再検査や治療を行っています。
この記事では、健康診断でLDLコレステロールが高いと言われた方に向けて、数値の見方、受診・再検査の目安、治療について分かりやすく解説します。
脂質異常症全体の原因・検査・治療について詳しく知りたい方は、
国分寺市の脂質異常症治療|コレステロール・中性脂肪が高い方へ
をご覧ください。
LDLコレステロールはいくつから高い?
日本動脈硬化学会では、脂質異常症を見つけるための基準として、LDLコレステロールについて次のような値が示されています。
- LDLコレステロール 120~139mg/dL:境界域高LDLコレステロール血症
- LDLコレステロール 140mg/dL以上:高LDLコレステロール血症
つまり、健康診断でLDLコレステロール140mg/dL以上を指摘された場合は、脂質異常症に該当する可能性があります。
ただし、ここで注意したいのが、
「140を超えたら全員が薬を飲む」わけではない
ということです。
LDLコレステロールの治療目標は、
- 年齢
- 喫煙
- 高血圧
- 糖尿病
- 慢性腎臓病
- 心筋梗塞や狭心症の既往
- 脳梗塞などの既往
- 家族歴
などによって変わります。
同じLDL150mg/dLでも、健康な若い方と、糖尿病・高血圧など複数のリスクがある方では、治療の考え方が異なることがあります。
LDLの数値だけを見るのではなく、その人の動脈硬化リスク全体を見ることが重要です。
LDL140・160・180ではどう考える?
健康診断の結果を見た患者さんから、特によく相談されるのが、
「140なら様子見でいい?」
「160だと薬が必要?」
「180はかなり危険?」
という質問です。
分かりやすく整理すると、次のように考えます。
LDL 120~139mg/dLの場合
いわゆる「境界域」です。
この数値だけで直ちに治療が必要という意味ではありませんが、
- 高血圧
- 糖尿病
- 慢性腎臓病
- 喫煙
- 肥満
- 心血管疾患の家族歴
などがある場合には、より低いLDL値を目標にした方がよいケースがあります。
「140未満だから大丈夫」と一律に判断するのではなく、ほかのリスクを確認することが大切です。
LDL 140mg/dL以上の場合
高LDLコレステロール血症の診断基準に該当します。
一度だけ少し高かったからすぐ薬を開始するとは限りませんが、
- 過去の健診でも高い
- 年々上昇している
- 高血圧や糖尿病もある
- 喫煙している
- 家族に心筋梗塞や脳梗塞の方がいる
場合には、放置せず一度内科へ相談することをおすすめします。
LDL 160mg/dL前後の場合
160mg/dLという数字だけで薬物治療が決まるわけではありません。
ただし、すでに高LDLコレステロール血症の基準を超えているため、健診結果をそのままにせず、原因や他の危険因子を確認する価値があります。
生活習慣を見直したうえで再検査する場合もあれば、動脈硬化リスクによっては薬物治療を検討する場合もあります。
LDL 180mg/dL以上の場合
LDLが非常に高い場合には、生活習慣だけではなく、家族性高コレステロール血症(FH)という遺伝性の病気が隠れていないか確認することも重要です。
特に、
- 若い頃からLDLが高い
- 家族にもコレステロールが非常に高い方がいる
- 家族に若くして心筋梗塞・狭心症を発症した方がいる
場合には医療機関へご相談ください。
LDL180mg/dL以上だから必ずFHというわけではありませんが、家族歴などを含めた評価が必要になります。
LDLが高くても症状がないのはなぜ?
高LDLコレステロール血症は、初期にはほとんど自覚症状がありません。
血圧が非常に高ければ頭痛などを感じることがありますが、LDLコレステロールの場合、
「LDLが180だから体がだるい」
「コレステロールが高いから胸が痛い」
というように、数値そのものからすぐ症状が出る病気ではありません。
問題になるのは、高い状態が長期間続くことです。
血液中のLDLコレステロールが多い状態が続くと、血管の壁にコレステロールが蓄積し、動脈硬化が進行します。
動脈硬化が進むことで、将来的に、
- 狭心症
- 心筋梗塞
- 脳梗塞
- 末梢動脈疾患
などにつながる可能性があります。
つまり、
「今症状がないから大丈夫」ではなく、「将来の血管病を防ぐために管理する」
のが脂質異常症治療の大きな目的です。
健診でLDLが高かったら、まず何をする?
まずは健康診断の結果をもう一度確認しましょう。
LDLだけを見るのではなく、
- HDLコレステロール
- 中性脂肪(TG)
- 血糖
- HbA1c
- 血圧
- 腎機能
- 肝機能
- 体重・BMI
なども確認します。
生活習慣病は、一つだけ単独で存在するとは限りません。
「LDLも高い、血圧も高い、HbA1cも高い」
というように複数の異常が重なると、動脈硬化のリスクが高くなるためです。
健康診断全体の結果について詳しくは、
健康診断で異常を指摘されたら?再検査・受診の目安
をご覧ください。
可能であれば、受診時には今回の健康診断だけではなく、過去数年分の健康診断結果も持参してください。
LDLが、
「今回だけ高い」のか、
「毎年少しずつ上昇している」のか、
「以前から160~180程度で推移している」のか、
によっても考え方が変わります。
LDLが高くなる原因は食事だけではない
LDLコレステロールが高いと、
「脂っこいものを食べすぎたから」
と思う方が多いかもしれません。
もちろん食生活は重要ですが、LDLが高くなる原因は食事だけではありません。
代表的な要因には、
- 飽和脂肪酸を多く含む食生活
- 運動不足
- 肥満
- 遺伝的要因
- 加齢
- 閉経
- 甲状腺機能低下症
- 糖尿病
- 腎臓病
- 一部の薬剤
などがあります。
「揚げ物をほとんど食べないのにLDLが高い」
「痩せているのにコレステロールだけ高い」
という方もいます。
特に若い頃からLDLが高い場合や、かなり高い値が続いている場合には、生活習慣以外の原因も考える必要があります。
LDLを下げるには食事で何を変える?
LDLコレステロールが高い場合、生活習慣の見直しは治療の基本です。
食生活では、
- 肉の脂身や加工肉を取りすぎない
- バター・生クリームなど飽和脂肪酸の多い食品を取りすぎない
- 魚を取り入れる
- 野菜・海藻・きのこ類を取り入れる
- 大豆製品を活用する
- 食べ過ぎを避ける
- 適正体重を維持する
といったことを意識します。
ただし、
「卵を食べなければLDLが下がる」
といった一つの食品だけに注目するのではなく、食生活全体を見直すことが重要です。
また、運動習慣や体重管理も動脈硬化リスクを下げるうえで大切です。
一方、LDLがかなり高い場合や、遺伝的な要因が強い場合には、食事や運動だけでは十分に下がらないことがあります。
LDLが高いと、すぐ薬を飲まないといけない?
必ずしもそうではありません。
脂質異常症の治療では、
「LDLが○mg/dLなら全員薬」
という単純な決め方はしません。
まず、
- LDLの値
- 年齢
- 血圧
- 糖尿病の有無
- 腎機能
- 喫煙
- 心筋梗塞・脳梗塞などの既往
- 家族歴
などを確認し、その人の動脈硬化リスクを評価します。
リスクが比較的低い場合には、生活習慣を改善したうえで一定期間後に血液検査を行い、経過を見ることがあります。
一方で、
- LDLがかなり高い
- 糖尿病などを合併している
- 動脈硬化性疾患のリスクが高い
- 生活習慣改善だけでは十分に下がらない
場合には、薬物治療を検討します。
薬を始めるかどうかについては、数値だけを見て自己判断せず、医師と相談することが重要です。
高血圧や糖尿病もある方は特に注意
LDLコレステロールが高い状態に、
高血圧や糖尿病が重なると、動脈硬化のリスクはさらに高くなります。
たとえば、
「LDL150+高血圧」
「LDL140+糖尿病」
という方では、LDLだけを見るよりも、複数のリスクを一緒に管理することが大切です。
健診で血圧も高かった方は、
健康診断で血圧が高いと言われたら|再検査・受診の目安
もご覧ください。
血糖値やHbA1cも指摘されている方は、
糖尿病の症状・検査・治療について
もあわせてご確認ください。
国分寺なみき内科クリニックでは、高血圧・糖尿病・脂質異常症を別々に見るのではなく、生活習慣病全体を確認しながら診療しています。
LDLコレステロールについてよくある質問
LDL140は病院に行くべきですか?
LDL140mg/dL以上は高LDLコレステロール血症の診断基準に該当します。一度だけの数値で直ちに薬が必要とは限りませんが、過去の数値や高血圧・糖尿病・喫煙など他のリスクも含めて、一度内科で評価することをおすすめします。
LDL160はかなり高いですか?
高LDLコレステロール血症の基準を超えています。160という数字だけで治療方法は決まりませんが、そのまま放置せず、原因や動脈硬化リスクを確認しておくことが大切です。
LDL180なら薬が必要ですか?
LDL180mg/dL以上だから必ず薬を開始するとは限りませんが、かなり高い値です。家族性高コレステロール血症を含めた評価も必要になる場合があるため、医療機関への相談をおすすめします。
LDLが高いですが、中性脂肪は正常です。それでも治療が必要ですか?
LDLコレステロールと中性脂肪は別の指標です。中性脂肪が正常でも、LDLが高ければ動脈硬化リスクについて評価する必要があります。
痩せているのにLDLが高いのはなぜですか?
LDLは肥満だけで決まるわけではありません。遺伝、加齢、ホルモン、甲状腺機能などが関係している場合があります。
前日の食事でLDLは高くなりますか?
中性脂肪は食事の影響を受けやすい一方、LDLコレステロールは中性脂肪ほど直前の食事だけで大きく変動する指標ではありません。健診で高値を指摘された場合は、必要に応じて再検査を行います。
健康診断の結果だけ持って受診しても大丈夫ですか?
はい。健康診断の結果をお持ちください。可能であれば過去の健診結果や、お薬を服用している方はお薬手帳もお持ちいただくと診療の参考になります。
国分寺で健診のLDLコレステロール高値を指摘された方へ
健康診断でLDLコレステロールが高いと言われても、多くの場合は体調に変化がありません。
そのため、
「少し高いだけだから」
「症状がないから」
「去年も同じだったから」
と放置されてしまうことがあります。
しかし、高LDLコレステロール血症の治療目的は、今ある症状を治すことではなく、将来の心筋梗塞や脳梗塞などのリスクを減らすことです。
特に、
- LDL140mg/dL以上を指摘された
- LDLが毎年高い
- LDL160~180mg/dL程度の状態が続いている
- 若いのにLDLがかなり高い
- 高血圧や糖尿病もある
- 喫煙している
- 家族に若くして心筋梗塞・狭心症になった方がいる
という場合には、一度現在の状態を確認しましょう。
国分寺なみき内科クリニックでは、健康診断でLDLコレステロールや中性脂肪の異常を指摘された方について、健診結果の確認から再検査、生活習慣の改善、必要に応じた薬物治療まで対応しています。
脂質だけでなく、血圧・血糖・HbA1c・腎機能などもあわせて確認し、一人ひとりの動脈硬化リスクに応じて診療を行います。
国分寺市をはじめ、小平市・立川市・国立市周辺で、
「健康診断でLDLが高いと言われた」
「LDL140・160・180がどのくらい高いのか知りたい」
「薬が必要なのか相談したい」
「去年からコレステロール高値を放置している」
という方はご相談ください。
脂質異常症について総合的に確認したい方は、
国分寺市の脂質異常症治療|コレステロール・中性脂肪が高い方へ
をご覧ください。
健康診断そのものについては、
国分寺なみき内科クリニックの健康診断
もご確認ください。

■この記事の監修者
国分寺なみき内科クリニック
院長 鈴木 愛(すずき めぐみ)
<所属学会・専門医>
日本内科学会 総合内科専門医・指導医 / 日本血液学会 血液専門医
日本造血細胞移植学会 造血細胞移植認定医 / 日本輸血・細胞治療学会 / 日本臨床腫瘍学会臨床研修指導医 / がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了
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